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銭ゲバ 最終話

“金持ちになって幸せになるズラ”

柱に刻まれた文字を前に、ダイナマイトの導火線に火をつけた風太郎
「わーかったよ…」
この台詞の意味が、最後にわかるわけですが…
小屋の中が煙っていく中、火は着実に導火線上を走っていき、
風太郎の目には歪んだ“幸せ”の文字が映っていたのでした。

唐突に始まったのは、健蔵が変わってしまう以前の生活の回想?かと思っていたら、
どうやらこれは風太郎の思い描いた幸せな人生の映像だったようで…

同級生のみんなと普通に部活動をし、遊ぶ約束で盛り上がり、帰るとご飯はハンバーグ。
お小遣いは小学生らしい無駄遣い。
桃子は病気でもちゃんと薬を飲んでいる。
健蔵が仕事帰りについついゴルフクラブを買ってきちゃったりする。
健蔵と夕暮れの中キャッチボール。風太郎は野球部のエース。
桃子の病気の手術は成功。
拾った財布を宏兄ちゃんと届け、それを褒める警官の荻野。
大学合格発表で茜に出会い、二人とも合格。
受かった喜びで地面に寝ていた枝野とは良い友人に。
合格を家族で祝う食卓。
工事現場でバイトをし、先輩の寺田を持て余しつつ。
行きつけの洋食屋には伊豆屋のみなさん。真一は相変わらずだった
茜と付き合い、緑に紹介され、合格点をいただき、
父への結婚のあいさつ、お土産はマカロン。
仕事でもらった初任給で健蔵に奢り。
そのお店では春ちゃんがバイト。
みんなに祝福され、茜と結婚。
仕事のグチを緑にこぼし、酔っ払いの二人。
茜の出産、二人の赤ちゃんの誕生。
出勤時に見送ってくれる自分の家族…それを見守る風太郎の柔らかい笑顔

風太郎が求めていたものは、ごくごく平凡とも言える、誰もが想像し得るような幸せでした。
決して特別抜きん出たものを望んでいたわけじゃなかった。

これまで散々悪のかぎりを尽くしてきた風太郎が、まさかこんな理想を思い描くなんて…
意外というか想像もしてませんでしたよ。。。
死を目前にして、自分の本当に欲しかったものがわかった風太郎…
初めて濁りの無い純粋な想いを持つ自分自身を認めたのね

導火線の火が自分に迫ってくるにつれ、死の恐怖がリアリティを増していき…
「あぁーーー!行くぞ!死ぬぞ!!」
「緑ーー!開けろーーー!!」
小屋から出ようとしたり、必死に唾で火を消そうとする風太郎。

ここでの演技には本当に凄まじかったです。
生きることへの執着、死への恐怖だけが風太郎をコントロールして…
これが最後の最後に風太郎が人間に戻った姿だったのかもしれません…

止めに入るかと思っていた緑ですが、時に嗚咽をもらし涙を流すも、
約束通り、始終外で見守っていたのでした。

目に映った爆発。
ものすごい爆風。
それは風太郎の死の瞬間。

その時、健蔵も別の場所で何かを感じていました。

どこからともなく飛んできた1円玉は、緑の足元に落ち…
それを拾って、ギュっと握り締める緑。

伊豆屋には風太郎から送られたお金が…
一緒に入っていた手紙には、
「べら定食ごちそうさまでした。おいしかったです。」
簡潔だけど、風太郎の持っていた純粋な心が表れている2行の文章
借金を返した伊豆屋の店内には、風太郎の手紙が額に入れられ飾られました。
真一は少しずつでも心を入れ替え、お店を手伝うことにしたようです。

荻野の奥さんは手術をし、健康を取り戻せたようでした。

風太郎の死を知って、居酒屋で向かいの空席に酒をそそぐ健蔵。
「初めてだな、お前と飲むの」
親より先に死んではいけないルールを話したときには、もうこのことを予測していたような健蔵ですが
息子と酒を酌み交わすのは、風太郎と同じく彼の夢だったのかもしれません。

桃子のお墓の隣に建てられた、風太郎の墓前に佇む緑。
「銭ズラ」
拾った1円玉を置き、去っていきました。
風太郎と会う以前とは、大きく変わってしまった緑ですが
彼を理解したことで、彼女はきっとこれから強く生きていくんだろうなーと、去り際を見て思いました。


最後…冒頭の台詞の続きが、明らかになりました。
(全てはメモできませんでしたが

「わーかったよ…わかったって…
それが望みだろ、お前らの…
消えてやるさ、でも俺は間違っていたとは思わない…
地獄に落ちてやるよ…ただな、俺は思うズラ…
この世に生きてるヤツは、みんな銭ゲバだ…
俺が死んでも、俺みたいなヤツは次々生まれてくるズラ…
そこらじゅう、歩いてるんだぜ、銭ゲバは。
じゃあね。」

風太郎の人生が幕を閉じたのでした。。。



死を目の前にした、あの悔やんでも悔やみきれないような表情が目に焼きついています…
風太郎の描いた世界は、同じ時間軸のアナザーワールドのようで
もしかしたらこれが現実になり得たのかもしれない、と
そう考えるだけで胸が苦しくなって涙が出そうになります

それでも、幸せそうな風太郎を、例え創造だとしても見られたのは良かったです。
現実との比較に見ていて悲しくなるというよりは、
ここまで落ちてもそう創造できる風太郎という人間に
最後の最後まで希望を持てたことが嬉しくもあったというか…
でも、この精神力があればやり直せたのでは…と複雑な思いにもなるんですが
自殺というのは悲しいことだけれど、このラストには充分納得させられました。

松ケンをはじめ、キャストのみなさんは
誰一人別の役者さんじゃ違っていただろう、と思えるほど本当に素晴らしかったですし
それぞれの演技が今でもすごく印象に残っていますわ~
役柄ではなく、そこに存在する人物として違和感なく見れましたもんね~!

9時台としては…と最初は引けていた腰も、いつのまにかどっしり据えて見てましたし。
いつのまにか、今期はこのドラマが一番楽しみになっていましたもの~
妥協や逃げを一切感じさせないドラマ作りには感服、
見ているこちらも受けて立つぜ!みたいな気持ちにさせられました(笑

ずっしり、重た~いボディブローのように、見終わった今後も効いていくんじゃないかなと…
でも、なんかイヤじゃないこのダメージ(苦笑
ゆっくり噛み砕いて消化して、自分なりの解釈を見つけたい、そんなドラマでした

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ちー

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